@port139 Blog

基本的にはデジタル・フォレンジックの技術について取り扱っていますが、記載内容には高確率で誤りが含まれる可能性があります。

adb backup で Android 端末のバックアップを作成する(9)

adb backup の -shared オプションですが、内蔵ストレージ、SDカード含めストレージのバックアップを取る事ができる点は便利なのですが、古いバージョンでは不具合があったり少し注意が必要なオプションです。

十分確認できていないのですが、Andrillerの作者がTwitterでAB経由でサイズの問題があったので修正したってコメントを書いてましたので、このあたりは使うツールによっても色々とあるのかもしれません。

また、Android 4 系では、SDカードへのアプリケーションのインストール自体が制限されているようですので、アプリケーションのバックアップという点だけで見た場合にはそれほど大きな意味はないかもしれません。

次に Android 4.4.x(KitKat)では、SDカードへのアプリケーションからの書き込みも制限という事のようですね。

KitKat端末では今後アプリからMicro SDカードへの書き込みができくなる模様
http://juggly.cn/archives/106598.html

Android 4.4でSDカードにファイルを書き込む
http://qiita.com/ariarijp/items/aa365ff47b6e572be3d4

試しに、手元の Android 4.4.2 で写真を撮り保存先としては内蔵ストレージを指定しておきます。次にSDカードへの移動またはコピーをしようとして写真を使って従来の共有のメニューから SD カードを指定する方法は取れないように見えます。

手元の Android は 4.4.2 ですので、標準でインストールされている File Commander を使った場合には、コピー&ペーストにより SD カード上のメディアにコピーする事ができました。

SDカードに写真データがある状態で、adb backup -shared -all コマンドを実行し、作成できた .ad ファイルを tar へ変換・展開して中身を確認してみます。

手元の Android は Xperia Ultra Z ですが、tar を展開すると shared フォルダ配下に 0 と 1 の二つのフォルダが作成されています。

フォルダ 0 が内蔵ストレージで、フォルダ 1 が SD カードという事になります。

保存しているデータ容量に依存しますが、例えば手元では(暗号化なしの状態)約 6GBのバックアップファイルが作成されました。

残念ながら手元の Experia Ultra Z ではマルチユーザーモードが使えない為、マルチユーザーモードでのストレージのバックアップがどうなるかは未確認です。