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基本的にはデジタル・フォレンジックの技術について取り扱っていますが、記載内容には高確率で誤りが含まれる可能性があります。

雑談: 週末読書 4/27 デジタルフォレンジック事典

10年ぶりに改訂された、改訂版デジタル・フォレンジック事典が届いていました。

ほんとにちょびっとだけですが、私もツール紹介部分を書かせていただいています。 

デジタル・フォレンジック事典

デジタル・フォレンジック事典

 

 さて、502ページの厚さで 2万円という重さとお値段いずれもインパクトのある本になっているかと思います。

最近、遠隔操作事件の影響からか、デジタル・フォレンジックが注目を浴びることがあり、興味を持っている方も少なからずいらっしゃるようです。個人的には若干ブーム的な雰囲気があるところに懸念を持っていますので、もし本当に興味がある方はぜひこの本を(会社で買ってもらうなりして)読んでいただくと良いのではないかと考えています。

法律と技術の両方について、ある意味網羅的にデジタル・フォレンジックについて書かれている書籍は他にないと思いますので、技術的な側面に興味がある方にも参考になると思います。(技術書ではないので具体的な解析手法が書いてあるわけではありませんが、適用範囲とか土台となるお話は理解しておく方がよいと思います)

さて、この本が届いて真っ先に探したのは、ここ数日私を悩ましている「デジタルデータにおける推認力」について何か手がかりやヒントが得られないかと思い、色々なページをめくっています。第4章デジタル・フォレンジックと法、辺りになにか手がかりがないかと。。。

 

ちょっと注意点があるとすると、最近流行りのサイバーセキュリティに関連した話題に出てくるデジタル・フォレンジックについてをこの本に求めると、それはちょっとニュアンスが違うかもしれません。(もちろんちゃんと読めば基礎からカバーされているのでサイバーセキュリティでも大切なことが書いてありますし、8.2 サイバー攻撃におけるフォレンジックの活用、という章もあります)

いわゆる、レガシー・フォレンジックと言われるような伝統的な部分での内容ですので、それを理解した上でサイバーセキュリティでの適用や差異を考える方が良い気が個人的にはします。