@port139 Blog

基本的にはデジタル・フォレンジックの技術について取り扱っていますが、記載内容には高確率で誤りが含まれる可能性があります。

論理的な取得

iTunes 経由でデータを取得するツールは幾つかありますが、ファイルシステムへのアクセスが比較的容易なものとしては Oxygen Forensic Suite があります。

iPhone Forensics Centre
http://www.iphone-forensics.com/

iTunes のドライバ経由ですので全てのファイルにアクセスできるわけではありませんが、ユーザーに関連するデータなどのファイルはアクセスすることが可能です。といってもこの手のファイルへのアクセスは iPhone 用の一般的なツール?*1でも可能だとは思います。
JBされているケースでは Oxygen Forensic Suite からアクセス可能なデータが増えるようですが、手元では JB してないので試していません。
Oxygen Forensic Suite もそうですが、iPhone 側でどのバージョンを利用しているかで、取得できる情報が変化するので、Web に書いてある項目が全て対応しているわけではないという辺りは注意が必要かもしれません。例えば eMail と書かれていても、Ver3.x 系では対応してなかったりします。(そもそものデータ構造がバージョンアップにより変更されていたりするのでなかなか難しそうですが)
iPhone は比較的すぐにマイナーバージョンが上がったりしますので、メーカー側も追随するのが大変そうな雰囲気です。iTunes もバージョンによって影響を受けたりするので、とりあえず手元では実験の為に古いままにしていたりします。(これはこれでセキュリティ的には微妙なんですが)
とはいえ、“米国企業と違って”*2サポートが大変迅速かつ熱心なので、まぁ動かなくても頑張ってくれているから少し待つかなぁと思ってしまう今日この頃です。ただ、Oxygen Forensic Suite は Android 対応についてはまだこれからという雰囲気ですね。

*1:例えば Ecamm PhoneView など

*2:私が知っている範囲での、米国企業の酷いサポート対応と比較してなので、米国企業でも会社によっては大変素晴しいサポートが提供される場合もあります